長年便秘に悩んでいる女性も多いはずです。
「様々な事を試したけれどよい結果が得られない」という方もいるのではないでしょうか。
Contents
便秘の定義
どうあれば便秘なのか
毎日排便できるのが理想ですが、仮に3日に1回でも1週間に1回しか出なくても便秘だとは言い切れません。
良いお通じ(快便)とは
- 一定間隔で排便がある
- 毎回バナナ大の量がスムーズに出る
- 排便後に不快感がない
この3つを押さえているのであれば、毎日でなくても快便と言えます。
もっとシンプルに言えば「排便時の不快感の有る無し」が重要。
毎日出ていても、排便に時間がかかったり不快感があるのであれば、便秘といえるのです。
排便と時間帯の関係
一般的に快便というと朝のイメージがありますよね。
実際に朝はお腹が空になるため、その状態で食べ物や飲み物が入ると胃壁が伸びた刺激で結腸がぜん動運動を始めます。
すると結腸にある便が直腸に移動し、溜まっていくことで便意が起きるため朝に出る人が多いということ。
しかし、お腹が空っぽになった状態から食物が入るのは昼食後や夕食後も同じことですよね。
大切なのはいつ出るかというよりも、便意のタイミングを逃さないこと。
必ずしも朝に出ないといけない訳ではないのです。
便秘の種類
便秘は病気ではない
まず便秘は病気ではないという事を覚えておいて下さい。
便秘は大腸に便が滞留する症状であり「毎日出ないから便秘」と一概に決めつけられるものでもありません。
人によって睡眠時間が違うように、便の出る頻度にも個人差があります。
便秘の原因は様々ありますが、大きく常習性便秘と症候性便秘の2種類。
(慢性便秘の中で病気が関わっていないものを常習性便秘といいます)
常習性便秘には更に4つの特徴に分けた便秘があるので、1つ1つ覚えておきましょう。
腸の機能低下で起こる常習性便秘
□常習性便秘① 弛緩性(しかんせい)便秘
大腸がぜん動運動をあまり行わないために便が直腸まで到達するのに時間がかかるのが特徴。
運動不足の人や、筋力の弱い痩せ型の人、高齢者に多く見られます。
□常習性便秘② 直腸性便秘-1
便意のタイミングを逃したり、浣腸を繰り返すことで便が直腸まで降りているのに便意を感じない便秘。
□常習性便秘③ ストレス性(けいれん性)便秘
ストレスや過労でぜん動運動が強くなりすぎて便をうまく送ることが出来ない便秘。
コロコロの便で排便時にお腹が痛くなることもあります。
出口の機能低下で起こる常習性便秘
□常習性便秘④ 直腸性便秘-2
大腸のぜん動運動は正常で便意もしっかり起きるものの、何らかの理由で排泄できない便秘。
主な理由は直腸瘤の影響や肛門周囲の筋肉を緩められないことにある。
症候性便秘
症候性便秘は何らかの病気により起こる便秘となります。
特徴別便秘の改善方法
弛緩性(しかんせい)便秘の改善方法
腸管の緊張が低下して、腸がぜん動運動をサボりがちになる事が原因の弛緩性便秘。
運動不足で腹筋が弱い人や高齢者に多い便秘の種類ですが、解消するには大腸の動きを活発化させることが大切です。
起床時に冷たい水を飲んだり、酢やスパイスの効いた料理を食べるなどの他、食物繊維もしっかり摂りましょう。
また、運動不足解消に加えて腹筋を鍛えるのも効果的。
直腸性便秘-1の改善方法
日常的に便意を逃したり、無理やり排泄を行うことで徐々に便意を忘れてしまう直腸性便秘。
大腸の働きなどは問題がなく、直腸に来てからが問題となるため何は無くとも「便意を取り戻す」ことが大切。
特に結腸反射が起きやすい朝にしっかりと便意が起きるように、起床時に水を飲んだり、食物繊維の摂取や善玉菌を増やす食事を心がけましょう。
腸内細菌の黄金比を保てれば、良い便がたくさん直腸に降りてくるので便意も催しやすくなります。
ストレス性便秘の改善方法
不安や苛立ち、過度の緊張や疲労によるストレスが原因で起こるストレス性便秘。
大腸や小腸の動きは自律神経によって調節されているためで、自律神経は交感神経(緊張)と副交感神経(弛緩)という真逆の働き同士によってバランス維持がなされています。
しかし、ストレスなどにより交感神経が高まると大腸のぜん動運動に支障をきたし、けいれん状態に。
ストレス性便秘が別名「けいれん性便秘」と呼ばれるのはそのような理由があるのですね。
過敏性腸症候群のうちでも「便秘型」に当てはめられます。
このストレス性便秘を治すためには日常生活の様々な場面でリラックスする事が大切。
また、腸が過敏になっているため刺激を与えるような食事は控え、腸にやさしい水溶性の食物繊維を取るようにしましょう。
自律神経を乱すような生活習慣(夜更かし・飲酒喫煙など)も禁物です。
直腸性便秘-2の改善方法
便の送り出しは正常で便意もしっかり感じるのに、出口付近に問題がありうまく排泄できない直腸性便秘の別パターン。
どうしても出ない場合は浣腸や座薬を遣うのが一番。
しかし、薬に頼り過ぎるのはよくないため、排便の姿勢や力み方などを見直す他、硬い便を柔らかくするための対策を続けることが大切です。